肩関節脱臼×心のケアとは?|突然のSHIPCHANGEで起きた出来事

人生の岐路は、
特別な日に訪れるとは限りません。

いつもの業務、いつもの制服、いつもの空港。
ただひとつ、想定外の機材変更があった日。
あの20分間に起きたことが、
数十年先まで自分の中に残り続けていた。

身体の事故と心のケアの間を、
ゆっくりと結び直していった実体験の記録です。

私自身、元客室乗務員として130万人以上のお客様と向き合う日々の中で、肩関節脱臼を経験し、人生の岐路が大きく変わりました。数十年経った今、あの日を振り返ります。

突然のSHIPCHANGE

人生の岐路となるフライト準備業務。あの時、予定していなかった「突然のSHIPCHANGE」があったんです。怪我をする前に、全員が予想しなかったタイトな時間で準備業務を遂行する必要がありました。通常、私たちはスケジュール通りの飛行機に搭乗し、セキュリティチェック後、乗客の皆様をお迎えする準備をします。でもその日は違った。大阪国際空港伊丹で機材変更が必要になり、私たちクルー&キャプテンは別の飛行機へ急いで向かい、20分間で離陸準備をしなければならなくなったのです。

あの日のフライト

その日の朝、チーフ資格も既にあった私は、仲良くしていた先輩CAのチーフフライトにご一緒していました。中型機種でまだチーフ資格がない2名の後輩ちゃんと、合計4名。国内線の1泊2日、福岡ステイを予定していたと思います。客室乗務員は公共交通機関を担う仕事。1便1便が連携しているため、もし私たちの便が出発できなければ、全国の運航に多大な影響がある。そのことは訓練時代から、こんこんと教育を受けていました。

当時の私の体力

客室乗務員の夢を叶えるため、当時の私は毎晩120回以上の腹筋と背側筋を鍛え続けていました。学生時代、電車内では必ずつり革を持って立つ通学スタイル。お風呂場では割り箸を歯に挟んで表情筋を鍛える。高校時代はハンドボール部で毎日練習し、外部のダンス教室にも通い、クラシックピアノも習いながら毎年夏に発表会の舞台に立つ。体力、気力、筋トレ、インナーマッスル。思考がイメージした通りに体も動く。そんな日々の裏には、毎日の練習とトレーニングがありました。「お人様の命を預かる」保安要員として、最低限のマナーであり準備だと、当時の私は考えていました。

セルフケアの重要性

客室乗務員になって忘れもしないのですが、こう言われたことがあります。「ニキビ1つあったとしても、それは自己管理不足です」極端に聞こえるかもしれません。でも、体の中で顔に不調が出ているということ。自分の体の異変に気づいていきましょうね、という「セルフケア」の重要性を伝えたかったのだと思います。とはいえ、ニキビありましたけどね。目の下のクマもありましたよ。

あの瞬間

さて、怪我をしたシーンへ話を戻しましょう。予定していた飛行機から急いで荷造りし、大阪国際空港伊丹の搭乗口を小走りで移動していました。頭の中では…「15分間でセキュリティチェックをして、何とかなるか」「後ろの確認は後輩ちゃんと先にしておこう」シミュレーションを行いながら、体は小走りで少し息が切れていて。新たな飛行機に乗り込んで、大急ぎで機材チェックを行いました。その時です。誰も、私の肩関節脱臼が起こるとは思いもしませんでした。

新型機材との出会い

当時、国内に導入されて数ヶ月だった新しい機材、737-800。いつも乗る機材とは違い、各箇所がまだ新しく、ストッパーやカートの車輪も動きがなめらかではありませんでした。でも私は急いでいた。車椅子が搭載されている機材カート。結構重いのですが、いつも片手で引っ張り出していたので、いつも通り片手で引っ張ろうとしました。なかなか動かない。力ずくで肩の角度を変えたとき、機材カートの車輪がもうひとつの車輪に引っかかり…私の引っ張る力と、機材カートが反対方向へ張る力の間に、私の肩関節が伸びて、そのまま完全脱臼してしまったのです。

脱臼した瞬間

すぐにわかりました。ものすごい衝撃。その場で座り込み、全身に力が入らなくなりました。それでも、このフライトを運航する責任者として、早急な報告と判断、対応を依頼するという次なるアクションは、意識が混濁しながらも冷静でした。機材チェックから戻った後輩ちゃんに伝えました。「脱臼したからチーフに連絡して」後輩ちゃんは私の姿を見てパニックに。どうしていいかわからず、私の声が聞こえない状況になっていました。これではまずい。いち早くチーフとキャプテンに知らせること。これがエマージェンシー時の訓練で鍛えられた、状況把握と報告経路でした。

最後の声

私自身、全身に痛みが走り脱力していく中で、うっすら数メートル先に機内チェックをしている整備士さんを目で確認しました。大声を出しました。最後の絞り出した声でした。「誰か助けて!誰か来て!」整備士さんが駆けつけてくれました。「どうしました!」「肩を怪我しました。チーフとキャプテンに伝えてください。私はフライトできません。お願い、早く伝えて」チーフが来ました。「どうした」「TOMOさん、ここで離脱します。クルーチェンジ依頼してください」「わかった、キャプテンに報告する。大丈夫やね?一旦離れるで」「大丈夫、意識はあります。ただ激痛で歩けないから、車椅子か後ろから降ろしてください」おそらく2〜3分の出来事だったと思います。

大号泣

後輩ちゃんも我に返り、乗務遂行に戻ることを確認し、私は整備士さんや搭載さんの力を借りて飛行機から降りました。キャプテンと大阪国際空港伊丹にいた皆さんが救急車を要請し、救急病院へ。肩関節脱臼を処置で戻した後、空港関係者や先輩方も病院に駆けつけてくださいました。「無事にフライトしたからね」その言葉を聞いて、ようやく痛みとともに、自分を責め続けていた緊張がほぐれて…大号泣しました。当時24〜25歳の私にとって、自分の怪我や状況よりも、全体の運航状況、数万人の方へ影響するであろうことを起こした本人であるという責務。無事に最悪の事態がチームシステム体制により免れたこと。安易には考えられない状況の出来事でした。

心と思考に刻まれた記憶

この出来事は、数年後にトラウマ記憶として再現することになります。当時は、肩関節脱臼という物理的な体の手術と、プロとして現場復帰するためのリハビリ&体力回復へ集中すること。「心と思考」への心理的ケアなど、本人も周りも考えませんでした。今振り返ると、体の回復とともに、当時の現場記憶や状況に対する適切な心のケアは必要であったと思います。

数十年後の癒やし

数十年先になりましたが、適切な環境下で当時の心のケアを行いました。そして何よりも、当時の行き過ぎた解釈や、自分に責任を負わせてしまった思い込み・決めつけを、事実かどうか見つめ直し、深く癒やしを行いました。体の怪我を治すときに、心のケアも同時にする必要がある。あの日の私に、今の私から伝えたい言葉です。

思索の次に、実践の時間がある

問いを持ち続けることは、とても大切です。
私も長い時間、問い続けてきました。

でも、ふと気づいたことがあります。

問いを深めているだけでは、
同じパターンから抜け出せない瞬間がある、ということ。

感じる。気づく。見つめる。
それはスピリチュアルな学びが与えてくれる、
かけがえのない土台です。

でも、その次に——

"気づいたことを、日常の中で形にしていく"

そのための技術が、必要になる時があります。

精密度、再現性、そしてシンプルさ。
自分で自分を扱える、具体的な方法。

スピリチュアリティは、決して否定されるものではありません。
ただ、それだけでは届かない場所に、
もうひとつの扉があるだけなのです。


次の一歩を、ゆっくり選んでください

"変わりたい" という気持ちがあれば、それで十分です。
どちらを選んでも、自分のタイミングで大丈夫です。

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